【美術展レポート】ゴッホと静物画―伝統から革新へ

美術展情報

「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展覧会概要

2023年10月17日(火)~2024年1月21日(日)月曜休館 10時~18時

SOMPO美術館 〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1

フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ Vincent Willem van Gogh

フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホは、1853年生まれで37歳という若さで亡くなりました。約10年しか画家として活動していないのにも関わらず、その間に2000枚以上の作品を残しています。ゴーギャンと共同生活を送ったこともあります。また、自分の耳を切るという「耳切り事件」をおこしたり、発作を起こしたりして、自ら銃で自分を撃って死亡したという悲運の人生を送りました。生前はそれほど評価されず、死後、高く評価されました。

「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」見どころ

さて、今回の「ゴッホと静物画」という企画展の見どころは、人物を描く画家を目指していたゴッホは、初めは静止画というジャンルを「習作」とみなして取り組んだようです。ちなみに静物画が絵画の分野として確立するのは17世紀だったそうです。そして、静物画で最も好まれる主題は「花」です。

「見たままを写す」という印象主義の考え方に疑問を抱えた画家たち(ゴッホ、ポール・ゴーギャン、ポール・セザンヌら)は、「ポスト印象派」と呼ばれ、静物画でも新しく自由なスタイルを展開し、その姿勢は20世紀の画家に受け継がれていきます。

ルノアール
ゴッホ
モネ

15年くらい前に二度ほどみた「ひまわり」ですが、すこ~し、良さがわかってきましたかね。

SOMPO美術館

ここは、ゴッホの「ひまわり」をバブル期に53億円で購入したということで有名になった美術館で「ひまわり」を常設しています。また、以前は、「損保ジャパン東郷青児美術館」と名乗っていたように、東郷の作品も常設されていますしたが、今はみれないようです。

過去2回、この美術館には行きました。下記がその時のレポートです。

【2007年5月2日 ペルジーノ展

新宿の「損保ジャパン東郷青児美術館」で開催されている「ペルジーノ展」の招待券をGetしていたので、観に行きました。ペルジーノ(ペルージャの人)と呼ばれた画家ピエトロ・ヴァンヌッチ(1450頃~1523)の作品を中心に展示されています。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ボッティチェッリの兄弟弟でラファエロが師と仰いだそうです。

15世紀ごろの絵画は、宗教色の強いものですね。私は、近代の絵画のほうが趣味ですが。

常設の54億円のゴッホの「ひまわり」もまた観ましたが、イマイチ、価値がわかりません。同じく、常設の東郷青児の絵画のほうが、趣味です。

【2006年11月10日 ウィーン美術アカデミー作品展

金曜日は、20:00まで開いているというので、損保ジャパン東郷青児美術館に行きました。ゴッホの《ひまわり》が、1987年のオークションで、当時の世界最高額となる約53億円で購入されたもので、この美術館にあると聞いて、みにきた次第です。正直言って、「ひまわり」自体には、さほどの感動はしませんでしたが、ついでと思っていた「ウィーン美術アカデミー名品展」がとてもすばらしかったです。ルネサンスから19世紀末に至る約400年の名品を約80点、主題についても宗教画、神話画、風景画、肖像画、風俗画などあらゆる分野を網羅して非常に見ごたえがありました。常設展示には、東郷青児などの絵も展示してあり、約100点をたった1,000円で見ることができるなんてすごいことですね。会場もダリ展のように混んでなくて、しかも42階からの新宿の夜景も堪能できていいことづくめでした。帰りは、図録を買って、「ピース」とかいう近くの昭和のにおいのするレトロな喫茶店で、図録をみながらコーヒーを飲んで、至福の金曜の夜の1時間半でした。

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